[表紙&新連載]
オッドアイの白猫アンジー 本の世界へ旅をする⑧

「猫生 はサバイバル! いつか訪れる〝もしも〟にあたしは美しく備えるわ」
アンジーが旅する本の世界。今回ご紹介するのは「サバイバル小説」のエピソードです。この本はアンジーがバカンスで南の島を訪れた際、いつもガジュマルの木陰で読書を楽しんでいた老猫が「いつかおまえさんの役に立つ日がくるじゃろう」と手渡してくれたもの。遭難した家族が無人島でたくましく生きぬいていくこの物語の内容は、都会で働き、何不自由なく生活しているアーバン猫のアンジーにとって衝撃の連続! 指先ひとつで美味しい食事が届き、あたたかい部屋とふかふかのお布団で眠る日常が、いかに薄氷の上に立つものであったかを思い知らされたのです。
もし今、無人島へ放り出されたら、自慢の毛並みを整える前に、火のひとおこしすらできやしないわ……。だったら!
「今すぐ、どんなときもあたしらしく凜として生きぬくための
そう決意した彼女の行動は雷のように迅速でした。さっそくサバイバル術の本を読みあさり、まずは得意の〝形から〟入ります。高機能なナイフに最新式の火おこし道具、森に溶け込む特注のカモフラージュ柄ポンチョまで新調して、いざ実践の場へ!
意気揚々と山へ分け入り、湧き水を探し、食べられる野草を吟味するその姿は、まるで気高き森の開拓者。……でしたが、お湯が沸き、野草を摘み終えたあたりでちょっぴり雲行きが怪しくなっていきます。
「この湧き水でいれた紅茶、驚くほど澄んだ味ね。それにこの野草、フリットにしたらシャンパンに合いそうじゃない?」
気づけば、厳しいサバイバル訓練はどこへやら。おしゃれな椅子とテーブルを持ち込み、自然の恵みをフルコースで堪能する、ただの〝キャンプを誰より極めた猫〟になっていたのでした。
でもそんなところもアンジーらしくてご愛嬌。どんな過酷な状況でも最後には自分なりの〝ハッピー〟を見つけ出してしまう。それこそが、彼女が持つ最強のサバイバル術なのかもしれません。
来月は、レコードの深い溝に刻まれた情熱を旅する「音楽の日」のエピソードをお送りします。どうぞお楽しみに♪
アンジーとは?
好奇心旺盛で可愛いものや美味しいものが大好きなオッドアイの白猫。たまに失敗をして落ち込むこともあるけれど、毎日をハッピーに過ごしています。最近は春の陽気に誘われて、近所を散歩しながら草花を愛でるのが日課です。SNSで毎日イラスト投稿中!
X:@AngieLaCoquette/Instagram:angie_la_coquette
KaZoo(イラスト担当):アンジーのイラストを手がけるイラストレーター。/ Toro*Kon(言葉担当):アンジーの言葉とメッセージを担当しているクリエイター。





