今月の目次
2020年9月号
(No.530)
2020年9月号(No.530)
毎月20日発売 本体83円+税
表紙/456(shigoro)
デザイン/松田行正+杉本聖士+梶原結実+倉橋弘
[今月のエッセイ]
宮本輝
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『灯台からの響き』刊行、宮本輝インタビュー
誰もが、灯台のように光を届ける瞬間 がある[今月のエッセイ]誰もが、灯台のように光を届ける
瞬間 がある一年にわたって各地方紙に連載された、宮本輝さんの新聞小説『灯台からの響き』が刊行されます。小説の主人公は、東京・
板橋 の商店街で長年一緒に中華そば屋を切り盛りしてきた妻・蘭子 に先立たれた六十二歳の男・牧野康平 。生きる気力を失ってしまった男が、ふとしたきっかけで灯台を巡る旅をする中で、自身の人生を振り返り、家族との関係、近所の幼馴染みや友人たちとの関係を見つめ直し、ゆっくりと自分を取り戻していく──初老に差しかかった男の「再生」の物語です。
物語の発端は、本の間から見つかった亡き妻宛ての古い葉書。葉書に書かれた「灯台」という言葉と、どこかの岬らしい線画の謎が解き明かされていく仕掛けも、読み手を引きつけて離しません。夫の康平さえ知らなかった妻の一面が明らかになる、最後の出雲日御碕 灯台のシーンは圧巻。康平の心象風景を映し出す各地の灯台は、宮本さん自身が実際に取材で巡った場所で、それぞれ特徴のある灯台の描写も胸に迫ります。この作品に託した思いを宮本さんにお聞きしました。
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今月のエッセイ
吉見俊哉
『東京裏返し 社会学的街歩きガイド』吉見俊哉
鬼子母神、飛鳥山、湯島…。都心北部を歩いて
見えてくるものとは。 -
本を読む
小澤英実
シリーズ刊行開始!
『語りなおしシェイクスピア1 テンペスト
獄中シェイクスピア劇団』
著:マーガレッド・アトウッド -
本を読む
大矢博子
書評家:大矢博子が読む
西條奈加『心淋し川』
江戸、千駄木。ささやかな人の営みを描く、
滋味溢れる連作 -
本を読む
松岡宗嗣
Netflix「クィア・アイ」の美容担当、ジョナサン・ヴァン・ネス著
『どんなわたしも愛してる』を
松岡宗嗣が読む -
今月のエッセイ
戸田 慧
ジャンプの大ヒット漫画『約束のネバーランド』は
イギリス児童文学と深く結びついている、だけじゃない! -
今月のエッセイ
篠綾子
伝説のヴェールに包まれた小野小町を描く
『桜小町 宮中の花』 -
本を読む
カトリーヌ10世
カトリーヌ10世が読む、
編集者トガッチのファッション指南本 -
インタビュー
はるおかりの
豪華絢爛、過酷な世界観
中華ファンタジー『九天に鹿を殺す』
著者:はるおかりのインタビュー -
本を読む
吉田大助
吉田大助が読む、渡辺優『悪い姉』
異形にして真っ当な家族小説 -
インタビュー
朝井まかて
鷗外の末子、愛と苦闘の人生
『類』刊行、朝井まかてインタビュー