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青春と読書×藝大生コラボレーション
第18回は、絵画科日本画専攻3年の作品
青春の時期を共に過ごした、親友と猫

[連載]

第18回カバーアーティスト
藤村 栞さん

青春の時期を共に過ごした、
親友と猫

 表紙には、中学生の頃からの親友と、その子が飼っている猫を描きました。「青春と読書」にちなんで、青春の時期をいちばん長く共に過ごした友達の絵を、と思ったのです。
 昔から花を描くのが好きで、花と、ほかの何かを組み合わせた絵をよく描いています。表紙には、親友が私の誕生日に贈ってくれた思い出深いミモザ、それから親友と猫の誕生花であるアスチルベと風鈴草などを重ね合わせ、彼女たちを包み込みました。
 私は日本画専攻で、和紙の上に、岩絵の具を使って描いています。きらきらした質感や、粒々した立体感、ふんわりした雰囲気を表現できる画材が、自分の描きたいものに合うと思い、日本画を専攻しました。
 伊藤若冲や葛飾北斎の絵のような伝統的なモチーフはもちろんのこと、洋風のモチーフや、日本画ではあまり使われない明るい色とも、日本画の画材は相性が良いと私は思っています。勉強しながら、いろいろ試しているところです。
 幼稚園のとき、自分の意思で絵を習い始めました。でもその後は、親が喜んでくれたり、友人の役に立てたりと、頼られたり、感謝されたりすることが励みになって、困難な道とわかりながら、絵を続けています。
 私の絵を見た人に、少しでも明るい気持ちになってもらえたら、という気持ちを込めて、一枚一枚の絵を制作しています。今回の表紙の絵をたくさんの方に見ていただけたら、とてもうれしいです。

聞き手・構成=砂田明子/撮影=木内章浩

<藝大生に聞く!Q&A>

Q 好きな本
読書家の父に薦められた『のっけから失礼します』(三浦しをん 著)

Q 最近興味のあること
かわいい動物やスイーツ。カフェや旅行に行くこと。どれもモチーフを考えるヒントになっています

Q 東京藝大はどんな大学か
自主性を重んじる大学。芸術への思いが強く、高い競争率を乗り越えてきた学生が集まっているので、良い影響を受けています

Q 今後の展望
チャレンジしながら描き続けることで成長していきたい

藤村 栞

ふじむら・しおり●2000年生まれ。東京都出身。
東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻3年。Instagram/@_shiori_art_ X/@ponkchikichi

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